子供たちを辛い椎間板ヘルニアや腰痛にあわせない為に、姿勢・運動・食事などの面から予防策を説明してゆきます。子供に姿勢を正させる時のポイントも。

子供達へ・・・　　椎間板ヘルニアや腰痛を予防するために。

表題は、子供達へとしましたが、実際にこのサイトを見ている子供達は、まず居ないでしょうから、お父さん・お母さん、学校の先生が、読んでご理解して頂き、ぜひとも、ご自分のお子さんに限らず、周囲の子供達にうまく注意を喚起していただけたらと思います。

私達の宝である未来ある子供達に・・・将来、辛い思いをさせない為にも、宜しくお願い致します。

悪い姿勢は腰痛を引き起こす　　〜子供の悪い姿勢は習慣化する

これを読んで頂いている方々も、小さい頃に一度は「姿勢が悪いと背骨が曲がってしまうよ！」などと、親や学校の先生に注意された経験があると思います。

子供の頃は、こんな事を言われても、いまいちピンときませんが、これは先代（私達の親・恩師）達の貴重な経験則に基づいたメッセージだったのです。

椎間板ヘルニアや腰痛は、姿勢の悪さが原因で起こるものが少なくありません。

言い換えれば、このサイト上でクドイほど繰り返してきた「日常生活において姿勢などに注意する」だけで、「腰痛の多くは未然に防げる」という事なのです。

特に、子供の頃からの悪い姿勢は、習慣化してしまいます。　大人になって姿勢を改めようとしても、中には、矯正が難しくなったり、なかなか根気が必要になってしまいますので・・・

　悪い姿勢は早いうちに治そう！

多くの子供達にとって、勉強は楽しいものではありません。

イヤイヤながら勉強している子供の姿を観察してみると、頬杖をついたり、うつむき加減で極端な前かがみ姿勢になっているものです。

このことは、脊柱（背骨）が横に曲がってしまったり、背中が丸く曲がったりしてしまい習慣化してしまうと、腰痛を引き起こす原因にもなる猫背になってしまうのです。

悪いことに、子供の悪い姿勢は習慣化してしまうことが多いものです。習慣化してしまった後では、正すことが難しくなるものです。

「気がついたら早い時点で注意する」

これは、子供に対しての思いやりであり、我々大人の義務と言っても過言ではないのでしょうか。

正しい姿勢については、「正しい姿勢を身に付けよう！」をご覧下さい。

　子供が発するSOSを見逃さないで！

姿勢不良を引き起こすのは、物理的・動作的なものがすべてではありません。

情緒障害（精神的）な影響も受けることも忘れてはならないものの一つです。

大人でもそうですが、心配ごと・悩みごと・自分に自信が持てない時などは、背中を丸め、うつむきかげんになってしまうものです。

この様に、「体に心の表現として現れる子供達が発するSOS信号」を、見逃さないよう、常日頃からコミュニケーションをとり、精神的な苦悩が無いか察してあげることも重要です。

　運動させよう

子供の運動能力低下が問題になる昨今ですが、運動不足や体を使った遊びが不十分でも、姿勢不良は起こります。

これは、発育過程において、体は急速に発育するが、体を支える為の筋肉や靱帯が、これに追いつかなくなることにより、体を支えることが出来ずに姿勢不良を招いてしまうのです。

現代の子供達は、とりまく環境の影響からか、どうしても知的な遊び（ゲーム・パソコンなど）に、興味が行きがちですから、「戸外で遊ぶことの楽しさ」「体を動かすことの楽しさ」を、教えてやり、時には子供達の遊びに付き合い一緒に楽しむ。

そんな工夫をこらしてやるよう、我々大人は努力すべきです。

　肥満体型　〜食生活の見直し

学校の参観日などでクラスを見回すと、一昔前と比べ「肥満体型」の子が多い事にお気づきかとおもわれます。

昔でも、肥満体型の子はいましたが、せいぜい学年に1人か2人いるかいないかでした。

これは、先の運動不足からくるものもありますが、ここでは、食生活の偏りからくるものについて、注意すべき点を書き記しておきます。

　親の偏食の影響

子供達は、えてして野菜が嫌いな子が多いですね。

野菜に限らず、「偏った食生活は、肥満に限らず健康に大なり小なり影響を及ぼす」ものです。

少なからず誰でも好き嫌いはあるもですが、子供達は、「親の偏食傾向をそのまま受け継いでしまう」ことが多いようです。

自分（親）が嫌いなものは食卓に上がらないなど・・・少々キツイ言い方ですが、これでは子供の健康管理面では失格です。

好き嫌いなく、なんでも食べる習慣は、腰痛に限らず健全な発育に大切なことなのですから。

　手抜き料理

仕事をもっているご家庭に多いのですが、どうしても家事に手が回らず、食事も出来合いのものをそのまま出してしまう事が多い方もおられるのではないでしょうか。

忙しいことは仕方の無い事です。（それだけ、一生懸命なのですから・・・）

しかし、インスタント食品やファーストフードで済まさせることだけはしないで下さい。

食事もだんだん西洋化してきて、スーパーでも日本食のお惣菜などが少なくなってきました。

「高カロリーの食事に運動不足」とくれば、太らないわけがありませんよね。

出来るだけお母さん（お父さん・お婆ちゃん）の手作り料理（子供達が大きくなった時に、きっと、お袋の味として思い出してくれるはずです！）を、家族皆で食卓を囲み、古くから伝わる日本の食文化を見直すだけでも、子供達の健康に良い結果が現れてくるはずです。

子供に姿勢を正させるときの注意

「悪い姿勢は、早いうちに治す」とは、先に述べたとおりです。

ここで注意していただきたいのは、正しい姿勢を指導する時に、特に小さい子供達は、オーバーアクションしてしまう点です。

▼　オーバーアクションの例

例えば、正しい立ち方を教えたときに起こりやすいのですが、「背筋をのばそう！」と、言うと、胸を必要以上に張り出し、お腹を突き出し、背中を反らせそっくり返らせてしまうのです。これは極端な例でしたが、ほとんどの子は、似たように、オーバーアクションしてしまうはずです。

背筋を伸ばす＝胸を張り出す・背中を反らせそっくり返るではありません。

行き過ぎた姿勢をとらせて、これが習慣化し、腰を痛めたでは本末転倒になってしまいます。

良い姿勢とは、あくまでも自然体で綺麗な姿勢の事です。なにやら抽象的な表現で申し訳ないのですが、「基本は、頭の真上から、体が糸で吊られている感覚」と、覚えておくと良いでしょう。

子供達に姿勢を注意する場合は、この点に注意して指導にあたって下さい。

▼　なぜ？姿勢を正すことが重要かを理解させる。

姿勢を正そう！　と言ったところで、子供達にしてみれば　なんでそんなこと言われるのか？　まずは、理由がわからないはずです。

どうして？姿勢を正さなければいけないのか？姿勢が悪いとどんな悪影響がおこるのか？上記、理由を理解してもらうことが一番ですが、なかなかそうは行きません。

又、反抗期や思春期になれば、親の言うことに、いちいちツッパラかってしまう時期がきます。

そんな時は、「良い姿勢は見てくれもカッコイイ！」と、いう視点から、指導してみてはいかがでしょうか。

ただただ理屈で説明するより、子供たちにとっては、腰痛うんぬんより実戦的？ですので、姿勢を正す事へトライしてくれる、とっかかりになるかもしれません。

最後になりましたが、日常生活において姿勢などに注意するだけで「腰痛の多くは未然に防げる」という事。

しつこく何度も申し訳ないですが、あらためて認識していただければと思っております。